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マイナカード機能ついにiPhone搭載へ|私たちの生活は何がどう変わる 

2024-08-21

アップルのスマートフォンiPhone(アイフォーン)にマイナンバーカード(マイナカード)機能が搭載されることになりました。マイナカードを携行しなくても、マイナカードの機能をiPhoneで一部代用できるメリットがあり、早ければ来春にも実装されます。アンドロイド端末では既に搭載が始まっていますので、ようやく多くの住民が利便性を享受できるようになります。本記事では、マイナカード機能のスマホ搭載の意義やメリット、残された課題について考えてみます。

本記事の情報は2024年8月時点の情報をもとに作成をしています。
2025年7月時点での最新情報については以下記事で再度まとめていますので、ぜひご覧ください。

▼2025年7月時点での最新記事はこちら
https://pocketsign.co.jp/blog/28

◆目次

  1. アップル対応で全スマホ利用者に門戸

  2. マイナカード携行不要、スマホ1台で完結

  3. 民間にも広がるスマホJPKIの活用シーン

  4. 機種変更の際には失効手続きを忘れずに

1.アップル対応で全スマホ利用者に門戸

その発表はサプライズでした。2024年5月30日、岸田文雄首相とアップルのティム・クックCEOがテレビ会談を行い、iPhone(アイフォーン)にマイナンバーカードの機能を搭載することを確認したのです。2025年春の実装を目指すことも明らかにされました。

※デジタル庁は2025年6月24日からマイナンバーカードをiPhoneで利用できるようになる予定であることを発表しました。(2025年6月6日追記)

マイナカード機能のスマートフォンへの搭載は、アンドロイド端末が2023年5月から対応済みです。しかし、日本は世界でも有数のiPhone大国です(下グラフ)。

調査会社IDCによると、2023年のスマホ市場シェア(出荷台数)は、日本はアップルが51.9%と圧倒的トップでした。アップルとサムスンが20%前後でしのぎを削るグローバルとは対照的です。

つまり、国内ではスマホ利用者の過半数がiPhoneを利用しているということです。これでは、いくらアンドロイド端末にマイナカード機能の搭載が可能とは言っても、実際は日本のスマホ利用者の半数未満しか搭載できないわけで、最後の仕上げ待ち、まさに画竜点睛を欠く状態なのです。

それだけに、iPhoneへの搭載は関係者が待ち望んだ朗報でした。スマホは今や、どこへ外出するときもほぼ必ず携行するものになりました。券面に住所や生年月日などの個人情報が印字されたマイナカードを持ち歩くことなく、スマホによってマイナカードの機能を利用できれば、私たちは市民(住民)として、消費者として大きな利便性を享受できるようになります。そんな機会が全てのスマホ利用者に提供されるわけです。

2.マイナカード携行不要、スマホ1台で完結

では、マイナンバーカードの機能のスマートフォンへの搭載により、具体的に何ができるようになるのでしょうか。具体的に見ていきましょう。

まず、マイナカードの裏面にあるICチップには、オンラインで本人確認をするための様々なアプリケーション機能が埋め込まれています(下図)。

この中で代表的なものが、公的個人認証AP(JPKI-AP)です。JPKIとは、マイナカードのICチップに搭載された電子証明書を利用し、オンラインで利用者本人の認証や契約書等の文書が改ざんされていないことの確認を公的に認証する仕組みのことです。安全・確実かつ厳格な本人確認が可能な点が特長です。

マイナカードのスマホ搭載によって、JPKI-APに必要な「署名用電子証明書」と「利用者証明用電子証明書」という2つの電子証明書をスマホに搭載できるようになります。署名用電子証明書は、例えば次のような場面で本人確認をオンラインで行う際に利用します。

  • 銀行口座を開設するとき

  • オンライン決済アプリ(PayPayなど)の個人口座を開設するとき

  • 確定申告を行うとき

また、利用者証明用電子証明書はコンビニの複合機で住民票などの交付を受ける際やマイナポータルへのログインなどに活用されます。

これまでは、電子証明書を使う場合、その都度マイナカードをスマホにかざす必要がありました。カードのICチップを、スマホのNFC/おサイフケータイの場所にピッタリと密着させないと読み取りがうまくいかず、イライラしたことがある人が少なくないと思います。

しかし、マイナカード機能をスマホに搭載すれば、こうした手間が一切なくなります。つまり、スマホ搭載のメリットは、このJPKI-APをスマホに入れて持ち運ぶことができるという点なのです。

整理すると、このように変化します。

  • マイナンバーカードを携行
    →スマートフォンだけ持ち歩けばOK

  • オンライン本人確認時におけるマイナカードの読み取り
    →カードをかざす必要なし

  • 物理的なカードでID提示
    →スマホでID表示

これが「スマホJPKI」であり、具体的な生活上の活用シーンは下図のようになります。様々な行政手続きでマイナカードの持ち運びが不要になり、スマホ用電子証明書を搭載したスマホ1台で完結するのです。

なお、マイナンバーカードの券面記載事項(氏名、生年月日、住所、性別、マイナンバー、顔写真)についてもスマホに搭載できるようにするための改正法案が先ごろの国会で成立しました*。

*デジタル庁公式note:https://digital-gov.note.jp/n/nfa234825b1dd

ただ、ここで「マイナカードに格納されているデータは重要な個人情報ばかり。それらをスマホに保存して、安全性は大丈夫?」という疑問が出てくるかもしれません。しかしながら、スマホ内で電子証明書を保存するのはセキュアエレメントと呼ばれる高セキュリティのICチップで、マイナカードのICチップと同等程度の安全性が担保されています*。

*「第1次とりまとめ(案)~電子証明書のスマートフォン搭載の実現に向けて~」の14頁参照

3.民間にも広がるスマホJPKIの活用シーン

今後、スマートフォン用電子証明書の利活用シーンは、住民・行政間のやり取りから民間の商取引へと広がることが予想されます。厳格かつ簡便に本人確認を実行できるため、消費者と事業者の双方にメリットがあるからです。

例えば、EC(ネット通販)で公的個人認証(JPKI)による本人確認が必要な買い物をするケースで考えてみましょう(下図)。

従来は、EC事業者が用意したアプリをスマホで起動し、暗証番号を入力するとともにマイナカードを読み取る必要がありました。これだと、EC事業者はeKYCライブラリを組み込んだアプリを開発する必要がありますし、消費者(エンドユーザー)はECを利用するたびにマイナカードを読み取る手間がかかります。

これに対し、電子証明書を用いるスマホJPKI方式では、EC事業者はeKYCライブラリを組み込んだスマホ用アプリを用意する必要はありません。消費者がECサイト(Webブラウザ)経由でスマホの「マイナポータルアプリ」を起動することで、スマホJPKIが動作しマイナポータルアプリが電子証明書を読み取って電子署名を行います。この間、マイナカードは不要です。

この結果、離脱率が大きく下がることが予想されます。

また、現在は多くのECサイトが消費者の不払いを恐れ、支払い確認(決済)の後に商品を発送しています。しかし、ここでJPKIを利用すると、売買契約を締結後ただちに商品を発送することも可能になります。

なぜなら、EC事業者はJPKIによって顧客の実在性と正確な氏名・住所、顧客の同一性を完全に把握できるので、決済を待たずに商品を発送しても取りっぱぐれ(回収不能)リスクを低くできるからです。

以下に、当社のデジタル身分証アプリ「ポケットサイン」を活用した事例をご紹介します。

◆東京海上日動火災保険
https://pocketsign.co.jp/casestudy/1

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4.機種変更の際には失効手続きを忘れずに

ただ、スマホJPKIには注意点もあります。まず、前述のように端末には署名用電子証明書および利用者証明用電子証明書を保存していますから、機種変更などによりその端末を使わなくなる場合は、利用者自身の手でこれらを削除する必要があります。現に電子証明書を登録している端末(手放そうとしている端末)から失効手続きを行うことで電子証明書が失効し、スマホ内の関連データも削除されます(スマホの端末初期化では削除されません)。そのうえで、新しい端末に改めてスマホ用電子証明書を登録することになります*。

*デジタル庁「スマホ用電子証明書を登録しているスマートフォンの利用をやめるときの手続

また、1つの端末に登録できる電子証明書は1人分のみとなります。つまり、同一のスマホに複数人のマイナカード機能を搭載することはできません。なおかつ、同一人物の電子証明書を複数台のスマホに登録することもできません。厳密に「1人1台」「1台1人」なのです。

とはいえ、以上に見てきたように、マイナンバーカード機能のスマートフォン搭載には様々なメリットがあります。かつ政府は携帯電話等の契約時の本人確認にマイナカードのICチップの読み取りを義務化するなど、マイナカードの活用シーンは増えこそすれ減ることは絶対にありません。民間事業者は消費者との接点において、スマホ用電子証明書を使わない手はないでしょう。

当社ポケットサインはマイナンバーカードの普及促進と活用拡大に注力しており、自治体や民間企業との積極的な協業・DXの支援を推進しています。

中でも、公的個人認証機能を活用したAPIサービス「PocketSign Verify(ポケットサイン・ベリファイ)」は、スマホJPKIにも対応しており、自社サービスや自社アプリにスマホJPKIを組み込みたい事業者に最適なサービスです。PocketSign Verifyを活用することで、電子署名技術を用いた全く新しい本人確認によって、ユーザー体験の向上、離脱率の低下、コストの削減が実現できます。

こうした公的個人認証サービスを他者に提供するには、公的個人認証法に基づき主務大臣の認定を受けて「プラットフォーム事業者」になる必要があります。当社は2023年3月に民間事業者としては16 社目となるプラットフォーム事業者認定を取得しています。

▼PocketSign Verifyの詳細はこちら
https://pocketsign.co.jp/service/pocketsignplatform#verify

マイナンバーカードのご活用に関する事柄は、ぜひ実績豊富な当社にご相談ください。

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マーケティングチーム

南 昇平

新聞記者、Saasスタートアップ広報を経て大手IT企業広報。マイナンバーカードやJPKIに関するニュースを分かりやすくお伝えします。

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