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防災DXとは?必要性と課題、自治体の取り組み事例 

2025-01-31

日本は、世界的に見ても地震やそれによる津波、台風、豪雨といった自然災害が頻発する国であり、災害対応をより強化するための新たな仕組みづくりが進められています。

※世界全体に占める日本の災害発生割合

その象徴的な取り組みとして、2025年1月現在では石破内閣による防災庁の設立計画が挙げられます。2024年11月には内閣府内に「防災庁設置準備室」が発足し、災害対応の司令塔としての役割を果たす新しい行政機関の準備が進行中です。

防災庁は、各省庁や地方自治体、民間団体と連携しながら、平時からの防災対策や災害発生時の迅速な対応を強化することを目的としています。また、専任の大臣配置や専門人材の集約によって、これまでの分散的な防災対応をより一元化し、効率的かつ実効性の高い取り組みが期待されています。

こうした背景を受け、デジタル技術を活用して災害対応を進化させる「防災DX」の重要性が一層高まっています。この記事では、防災DXの具体的な取り組みや課題について解説し、防災庁の設立がもたらす新たな防災の可能性にも触れていきます。

参考:阪神・淡路大震災発災30年を踏まえた防災庁設置等についての会見-令和7年1月17日 | 政府広報オンライン

防災DXとは?

防災DX(デジタルトランスフォーメーション)は、デジタル技術を活用して防災対策を進化させ、災害時の迅速かつ的確な対応と被害の軽減を目指す取り組みです。地震や台風、豪雨など、災害が頻発する日本では、防災体制の変革が急務となっています。

デジタル技術が普及するまでの防災対策では、紙ベースの避難計画や分散した情報管理が中心でした。このため、災害発生時には情報の共有が遅れ、住民への対応が遅滞することが課題となっていました。また、避難所の受付が紙を使ったアナログ管理で手作業に頼ることも多く、時間がかかるうえに自治体職員の負担が増大していました。

こうした課題に対応するため、官民が連携して防災DXを推進する BDX(防災DX官民共創協議会) も設立されました。BDXについては、後の章で詳しく紹介しますが、自治体や企業が協力しながら新たな防災技術の実装を進める取り組みが行われています。

参考:防災DX官民共創協議会

▼自治体のDXへの取り組み事例についてはこちらの記事で紹介しています
自治体DXとは?その必要性とメリット・取り組み事例5選 - ポケットサイン株式会社

デジタル技術で課題を解決する防災DX

防災DXでは、そういった従来の方法に変わり、IoTセンサーやAI、クラウド基盤を活用することで、災害対応の効率化と精度向上を図ります。本記事下部で、具体的な取り組み事例を紹介していますが、例えば次のような取り組みがあります:

  • リアルタイム情報の共有
    IoTセンサーが河川水位や地震の振動を検知し、関係機関や住民に即座に通知します。これにより、避難指示の迅速な発令が可能になり、多くの命を救うことが期待されています。

  • 避難計画の最適化
    AIを活用して避難所の混雑を予測し、住民に最適な避難ルートや空き状況を提供します。これにより、高齢者や要支援者を含む住民が安全に避難できる環境が整います。

  • 被害予測の高度化
    過去の災害データをAIで分析し、被害範囲や影響を予測。事前の対策や災害発生後の復旧計画にも活用されています。

防災DXを支える仕組み

防災DXの成功には、デジタル技術だけでなく、それを支える基盤や組織の枠組みが不可欠です。以下に、その代表的な仕組みである基盤的防災情報流通ネットワーク(SIP4D)と防災DX官民共創協議会(BDX)について紹介します。

防災DXを支える技術:SIP4Dとは?

引用:内閣府防災情報,防災DXの現状と課題より, 令和7年1月19日

防災DXの取り組みを支える技術基盤の一つが、内閣府が主導する「戦略的イノベーション創造プログラム(SIP)」の一環として開発された「SIP4D」(基盤的防災情報流通ネットワーク)です。

具体的には、自治体や防災機関が収集したデータ(例えば、避難所の状況や被害エリアの情報)をSIP4Dが一元的に管理し、誰でも同じ最新情報にアクセスできるようにします。これにより、自治体や関係機関が同じデータをもとに意思決定を行えるため、対応のスピードと精度が大幅に向上します。

具体的には、SIP4Dは次のような場面で力を発揮します:

  • 避難所の混雑状況の把握:避難所に集まる人数をリアルタイムで確認し、混雑を避けるための住民誘導を支援します。

  • 道路の通行可能性の確認:被災地への救援物資輸送や救援隊の移動ルートを迅速に計画できます。

  • 被害地域の可視化:被災地全体の被害状況を統合し、効率的な支援活動を可能にします。

例えば、大規模な台風が発生した場合、SIP4Dは各機関から送られるデータを統合し、避難者の安全確保や物資配送の優先順位設定をサポートします。このように、災害対応に必要な情報を一元的に管理し、被害の拡大を防ぐための意思決定を強力に後押しします。

さらに詳しい内容については、SIP4Dの公式サイトをご覧ください。

参考:
内閣府防災情報,防災DXの現状と課題
SIP4D

防災DXを推進する官民連携体制:BDXとは?

引用:内閣府防災情報,防災DXの現状と課題より, 令和7年1月19日

防災DX官民共創協議会(以後、BDX)は、デジタル技術を活用した防災の変革を推進するために、2022年12月にデジタル庁の呼びかけで設立された官民連携の協議会です。

目的は、災害対応におけるデータ連携基盤の構築を通じて、住民の利便性を向上させ、効率的かつ迅速な災害対応を実現することにあります。この協議会では、データの連携と活用に必要なアーキテクチャの設計や、システム基盤の整備などを進めています。

以下3点の入会要件を満たした団体が登録することができ、2025年1月17日現在では、BDXには地方公共団体110団体と民間事業者等395団体が登録されています。ポケットサインも、自治体向けの防災DXソリューションを提供する民間事業者としてこの協議会に登録されています。

  • 防災DXに関するアプリケーションやシステムといったサービス等を開発・提供している、もしくは開発を検討している民間事業者等(スタートアップ企業を含む)

  • 防災DXに関する既存の協議会やコンソーシアム

  • 防災DXに関心のある地方公共団体(課室等の単位での入会も可能)

引用:防災DX官民共創協議会 より, 令和7年1月19日

SIP4Dは、防災DXを技術的に支える基盤であり、災害時の情報共有や意思決定の迅速化を可能にする重要な技術です。一方、BDXは官民が連携して防災DX全体を推進する枠組みとして、SIP4Dを含む様々な技術や仕組みの活用を支援し、それらを効果的に展開するための協議や活動を行っています。このように、技術と組織が相互に補完し合い、防災DXの推進に寄与しています。

参考:
防災DX官民共創協議会
内閣府防災情報,防災DXの現状と課題
防災DXの動向と今後の展開|国立研究開発法人防災科学技術研究所

防災DXの必要性

先述の通り、日本は、地震、台風、豪雨などの自然災害が頻発する国であり、これに対応する防災体制の強化が喫緊の課題となっています。気候変動の進行や社会構造の変化により、従来のアナログ的な対策だけでは十分に対応できなくなっています。ここでは、防災DXが重要とされる背景を2つの観点から説明します。

日本の災害リスク(気候変動、地震、大規模台風)

4つのプレートが交差する地震多発地域である日本は、阪神・淡路大震災や東日本大震災、能登半島地震など、多くの人命を奪う大規模災害を経験してきました。加えて、近年では気候変動の影響により、豪雨や台風の規模が年々拡大しています。

国土交通省の資料によると、2015年時点では、日本の総人口の約67.7%にあたる8,603万人が、洪水、土砂災害、地震(震度災害)、津波のいずれかの災害リスクエリアに居住していました。この割合は、2050年には総人口の約70.5%にあたる7,187万人が災害リスクエリアに居住すると予測されています。

引用:国土交通省, 都道府県別の災害リスクエリアに 居住する人口についてより 令和7年1月6日

また、令和元年の台風19号では、関東甲信越や東北地方で広範囲にわたる浸水被害が発生し、多くの住民が避難を余儀なくされました。このような災害に対して、従来の情報共有や避難計画では対応が追いつかず、多くの命が危険にさらされる事態が生じています。

こうした課題を解決するためには、防災分野にデジタル技術を活用する「防災DX」の取り組みが急務となっています。

参考:内閣府防災情報, 2019 年(令和元年) 令和元年度台風第 19 号

自治体のリソース不足や住民対応の難しさ

日本の多くの自治体は、人口減少や高齢化の影響で、災害対応に必要なリソースが不足しています。特に小規模自治体では、限られた職員数や予算の中で、大規模災害に対応することが困難です。

例えば、南海トラフ地震が発生した場合、広範囲にわたる津波や建物被害により、国の推計では最大32万人の死者が出る可能性があります。このような事態では、迅速かつ的確な対応を実現するために、効率的な情報共有とリソース管理が不可欠です。

さらに、高齢者や障害者など、移動が困難な要支援者への対応も大きな課題です。現状では、自治体内で要支援者情報が分散しており、災害時に迅速な対応ができないケースが多く見られます。

防災DXは、これらの課題を解決するための重要な手段です。例えば、デジタル技術を活用して要支援者情報を統合し、個別の避難計画を作成することで、高齢者や障害者への支援を効率化できます。また、職員の業務負担を軽減し、自治体間での情報共有やリソース配分を強化することも可能です。

防災DXサービス導入における課題

防災DXは災害時の対応力を飛躍的に向上させる可能性を秘めていますが、実際の導入・運用にはいくつかの課題があります。ここでは、その主な課題と解決策について具体例を交えて解説します。

初期コストと運用負担

防災DXサービスの導入には、初期費用が高額になりがちな点や、新たな運用体制の整備に多くのリソースが必要となる点が課題です。特に小規模な自治体では、限られた予算と人員の中でこれらをカバーすることが難しい場合があります。

しかし、最近ではこうした課題を解決するために、コストを抑えつつ柔軟に導入できるサービスも増えています。例えば、必要な機能だけを選べる「モジュール型サービス」を利用することで、無駄を省いた効果的な導入が可能です。これにより、小規模自治体でも必要最小限のコストで、防災DXをスタートさせることができます。

災害時の通信やシステムの信頼性

大規模災害時には、地震や洪水で通信インフラが損傷し、避難所や救援活動における情報共有が困難になるリスクがあります。特に停電やインターネット接続の途絶は、自治体や防災機関の迅速な対応を妨げる大きな要因となります。

このようなリスクに対応するため、防災DXサービスには、災害時にも稼働を維持できるさまざまな機能が組み込まれています。例えば、停電時でも動作を続けるバックアップ電源や、オフライン環境下で避難所間の情報を共有できるローカルネットワークが挙げられます。

これらの仕組みにより、通信途絶が発生した場合でも情報伝達の継続が可能となり、被災者への支援や救援活動を円滑に進めることができます。防災DXの導入は、災害時の通信信頼性を高めるための重要なステップと言えるでしょう。

住民利用のハードル

防災DXサービスが効果を最大化するには、すべての住民が確実に情報を受け取れる環境を整える必要があります。しかし、デジタル格差や高齢者、スマートフォンを持たない住民への配慮が不足していると、情報が届かずに災害時の混乱が増大する可能性があります。

特に、高齢者やデジタルデバイスに馴染みのない住民への対応が課題です。スマートフォンアプリやメール配信によるデジタル通知だけでは不十分な場合も多く、アナログ手法を併用する必要があります。具体的には、防災ラジオを活用した情報配信や、広報車による巡回放送などが挙げられます。

このように、デジタルとアナログの手法をバランスよく活用することで、すべての住民が情報を受け取れる環境を構築することが、防災DXの成功の鍵となります。

官民連携による防災DXの推進

防災DXを効果的に推進するためには、行政と民間企業の連携が不可欠です。行政は、制度設計やインフラ整備、情報提供などを担い、民間企業は、技術開発やサービス提供、地域ニーズへの対応などを担います。それぞれの強みを活かし、互いに協力することで、より効果的な防災対策を構築することができます。

民間企業は、BDX(Business Transformation)の一環として、防災DXに積極的に取り組むことが期待されます。BDXとは、企業がデジタル技術を活用して、ビジネスモデルや業務プロセス、組織文化などを抜本的に変革し、競争力強化や新たな価値創造を目指す取り組みです。企業は、自社の技術やノウハウを活かした防災関連サービスを開発・提供することで、社会貢献とビジネス成長の両立を図ることができます。

防災DXサービスマップとは?

引用:デジタル庁, 防災DXサービスマップ より, 令和7年1月6日

防災DXへの取り組み事例を紹介する前に、デジタル庁が提供する自治体向けの「防災DXサービスマップ」についてご紹介します。

防災DXサービスマップは、デジタル庁が防災関連のサービスを一元化して提供する自治体向けプラットフォームです。「平時」「切迫時」「応急対応」「復旧・復興」の4つの局面に分けて整理されており、自治体が自らの状況やニーズに合ったサービスを簡単に検索できる仕組みとなっています。

このプラットフォームを活用することで、各自治体は効果的かつ効率的に防災DXを進めるためのサービスを見つけることが可能です。具体的なサービス例やその活用方法については、ぜひ防災DXサービスマップをご覧ください。

防災DXへの取り組み事例3選

三重県志摩市における最先端救助支援システム『3rd-EYE』の導入事例

引用:三重県志摩市, 全国初!消防活動に最先端救助支援システム「3rd-EYE」を導入しました!/志摩市ホームページ より, 令和7年1月10日

三重県志摩市は、南海トラフ地震などの大規模災害に備えるため、防災DXの一環として『3rd-EYE』を消防活動に導入しました。このシステムは、最先端の技術を組み合わせた救助支援ツールで、以下の機能を備えています:

  • ドローン: 上空からのリアルタイム映像で、広範囲の状況を把握。

  • AI: 映像を自動解析し、捜索対象(人)を特定。

  • スマートグラス: 現場の隊員が装着し、視野や位置情報を指揮所と共有。

これにより、指揮所は現場の状況を正確に把握し、隊員に迅速で的確な指示を出すことが可能です。

実践事例

2024年12月、英虞湾でのシーカヤック落水事故を想定した訓練では、『3rd-EYE』の機能が効果的に活用されました。ドローンとAIが要救助者を特定し、スマートグラスを通じて情報を共有することで、迅速かつ効率的な救助活動が実現しました。

志摩市消防本部では、このシステムを水難事故だけでなく、山林火災や高層建物での救助活動にも展開する計画です。

参考:
全国初!消防活動に最先端救助支援システム「3rd-EYE」を導入しました!/志摩市ホームページ
【三重県志摩市】全国初! 消防活動に最先端救助支援システム『3rd-EYE』を本格導入

能登半島地震におけるAgoopの取り組み事例

引用:PRTimes STORY,  株式会社Agoop, 日本全国へ防災DXを。発災時における情報収集・共有の課題解決に貢献し、新たな「仕掛け」づくりへ取り組むAgoopの人流データ活用技術とは より, 令和7年1月10日

株式会社Agoop(アグープ)は、位置情報ビッグデータの収集・解析やAI開発を専門とし、防災分野でのデジタルトランスフォーメーション(DX)を推進しています。2024年1月の能登半島地震では、リアルタイム人流可視化分析ツール「Kompreno®(コンプレノ)」を用い、避難所や孤立地域の状況を分析することで、救援活動を支援しました。

『Kompreno®』の概要

「Kompreno®」は、位置情報ビッグデータを基に人流をリアルタイムで可視化・分析するツールです。以下のような特徴を持っています:

  • 避難所への人の集まり具合を可視化:どの避難所が混雑しているかを分析。

  • 道路の通行実績を把握:救援隊の移動ルートを迅速に検討可能。

  • 孤立地域を特定:人が集まる指定外避難場所を把握。

これにより、初動対応や優先順位付けが効率的に行えるようになりました。

活用事例と効果

地震発生翌日、Agoopは「Kompreno®」で分析したデータを日本赤十字社や徳洲会医療救援隊(TMAT)に提供しました。これにより、救援隊の現地入りルートの検討や孤立地域の状況把握、各避難所の訪問計画が迅速に行われました。また、この取り組みを通じて、救援活動の効率性と精度が大幅に向上しました。

参考:日本全国へ防災DXを。発災時における情報収集・共有の課題解決に貢献し、新たな「仕掛け」づくりへ取り組むAgoopの人流データ活用技術とは

岐阜県海津市における「クラウド型被災者支援システム」導入事例

岐阜県海津市は、木曽三川が合流する地域に位置し、水害や南海トラフ地震による被害が想定されています。これに備え、内閣府が開発した「クラウド型被災者支援システム」を県内で初めて導入しました。このシステムは、災害時に必要な被災者支援業務を一元管理し、自治体の業務継続性を高めることを目的とした政府提供のサービスです。

システムの概要

「クラウド型被災者支援システム」は、住民基本台帳を基に被災者情報を一元管理するクラウド型プラットフォームで、以下の主な機能を備えています:

  • 避難所管理: 指定避難所での住民の出入りを記録し、リアルタイムで混雑状況を把握。

  • 要支援者情報の管理: 高齢者や障害者など、特別な支援が必要な住民の情報を迅速に把握。

  • 罹災証明書の発行: 罹災証明書の申請や発行を効率化し、住民の負担を軽減。

  • 広域避難対応: 市外避難した住民がスマートフォンで避難先情報を送信可能。

また、このシステムは、自治体基盤クラウドシステム(BCL)を利用する自治体であれば、住民情報システムと連携してスムーズな情報更新が可能です。マイナンバーカードを活用した罹災証明書の電子申請やコンビニ交付にも対応しており、住民の利便性向上にも寄与します。

参考:
クラウド型被災者支援システムについて|内閣府
システムの導入にあたって活用可能な地方財政措置|内閣府

ポケットサインにおける防災DXへの取り組み事例

ポケットサインでは、自治体における防災DXを支援するため、独自のソリューション提供に加え、デジタル庁や全国知事会議での講演活動など幅広い取り組みを行っています。

ここからは、ポケットサインが宮城県をはじめとする自治体で実施してきた防災DX事例をご紹介します。

ポケットサイン防災について

ポケットサイン防災は、マイナンバーカードを活用したアプリ「ポケットサイン」内で提供される防災支援機能です。この防災DXサービスは、住民の避難手続きや自治体の管理業務を効率化し、災害時の迅速な対応を可能にします。

主な機能

  • 迅速な避難所入退所受付:
    住民は避難所に掲示されたQRコードをスマホで読み取るだけでチェックイン・チェックアウト可能。

  • 安否確認で正確な所在把握
    避難所内外にいる住民の位置や状況をリアルタイムで把握し、効率的な支援や情報共有が可能。

  • プッシュ通知機能
    マイナンバーカードの情報を基に、住民の年齢・性別・住所に応じた避難指示をスマートフォンに通知。

  • アンケート機能
    避難所での不足している物資などの調査を効率化。

これらの主要機能に加え、Lアラート配信機能や避難所のCSV出力機能の追加、通知内容の多様化など、新たな機能が順次導入されています。これらの機能は、災害時の情報伝達や避難所運営を支える仕組みをさらに強化するものであり、今後も継続的に機能拡充が予定されています。これにより、住民と自治体が直面する課題に対応し続ける進化を遂げています。

▼詳しくはこちら
ポケットサイン防災 - ポケットサイン株式会社

実証実験では紙と比べ、約14倍のスピードで避難所受付を実現

2022年に実施した避難所受付の実証実験では、従来の紙による受付と比較して約14倍のスピードで対応可能であることが確認されました(1分間に3.2人から45.5人へ向上)。

モデル仕様書適合と交付金採択で高い実用性

ポケットサイン防災は、デジタル庁が作成した「デジタル地方創生モデル仕様書」に基づき、避難所運営に必要な必須機能や推奨機能を満たしています。また、「デジタル田園都市国家構想交付金(デジタル実装タイプ)」に採択された実績を持ち、信頼性と実用性が国から認められたサービスです。

さらに、ポケットサイン防災は「デジタル地方創生サービスカタログ(2024年冬版)」に★マーク付きで掲載されています。この★マークは、次の2つの条件を満たしたサービスに付与されるものです:

  • デジタル田園都市国家構想交付金の採択実績があること

  • デジタル地方創生モデル仕様書に より規定する必須機能を有していること

これらの条件をクリアしていることで、自治体にとって調達時の信頼基準となり、導入検討の際に必要な検証作業を軽減することが可能です。また、サービス導入後も標準化された仕様により運用をスムーズに進められ、他の自治体事例を参考にしながら活用を進めることができます。

参考:ポケットサイン防災 マイナンバーカード対応|デジタル地方創生サービスカタログ(2024年冬版)

ポケットサイン防災導入事例|宮城県内35市町村全域での導入

2024年11月、宮城県はポケットサイン株式会社が開発した「ポケットサイン防災」を県内35市町村全域で導入しました。この取り組みにより、住民は災害時にどの地域に避難しても「ポケットサイン防災」を利用することで、正確な安否確認や避難状況の把握が可能となり、自治体側の災害対応力も大幅に向上しました。

導入の背景とメリット

ポケットサイン防災の導入により、以下のような具体的な効果が期待されています:

  • 広域避難に対応
    住民が居住地以外の地域に避難した場合でも、避難先での安否や状況を一元的に管理。自治体は避難所ごとの状況をリアルタイムで把握できます。

  • 迅速で効率的な避難指示
    自治体がLアラート(災害情報共有システム)に登録した災害情報がポケットサイン防災に自動連携され、住民のスマートフォンにプッシュ通知で迅速に配信されます。

  • 住民の利便性向上
    避難所でのチェックインや必要な物資のリクエストがスマートフォンから簡単に行えるため、混乱を防ぎ効率的な避難生活を支援します。

▼詳しくはこちら
宮城県が県内全域で「ポケットサイン防災」導入

「みやぎポイント(みやポ)」で日常からスムーズな災害対応へ

宮城県の公式地域ポイント「みやぎポイント(みやポ)」は、「ポケットサイン防災」と同じくポケットサインアプリ内で提供されるミニアプリの一つです。

住民は日常生活の中で、スーパーやドラッグストアなど約1000店舗で利用可能な地域ポイントサービスを通じてポイントを貯めたり使ったりできます。この仕組みは、地域経済を活性化するとともに、災害対応と日常生活をつなぐ「フェーズフリー」の考え方を取り入れています。

フェーズフリーとは?

フェーズフリーとは、災害対応と日常生活の垣根をなくし、平時から防災に備えられる仕組みを日常に取り入れる考え方です。「みやポ」を日常から活用することで、住民がポケットサインアプリに慣れ、災害時にはポケットサイン内の防災機能をスムーズに利用できるようになります。

フェーズフリーの重要性|日常と防災をつなぐ仕組み

災害時にだけ使用するサービスは、存在を忘れられたり使い方がわからないなど、いざというときに活用されないリスクがあります。フェーズフリーの重要性は、日常生活の延長線上で自然に災害への備えを整えることにあります。「みやポ」を通じた平時のアプリ利用は、次のようなメリットを生み出します:

  1. 住民の日常利用を促進
    ポイントサービスとして「みやポ」を日常生活で利用することで、住民がアプリに親しみを持ち、自然と操作に慣れるきっかけを作ります。

  2. 自治体との日常的な接点を構築
    同じアプリ内で地域情報やポイント利用を提供することで、住民と自治体の間に日常的な接点が生まれ、災害時に必要な情報共有がスムーズに進む基盤を整えます。

  3. 防災意識を自然に高める
    アプリを通じて地域活動に参加する機会が増えることで、住民の防災意識が日常生活に根付く環境を作ります。

具体的には、日常生活で「みやポ」を利用することでアプリへの親しみが深まり、災害発生時にはポケットサイン内の防災ミニアプリを使って迅速な避難行動や安否確認が可能になります。これにより、住民と自治体が円滑に連携できる仕組みが整備されます。

参考:みやぎポイント総合サイト - 宮城県公式ウェブサイト

防災分野のデータ連携基盤の実証参画

2024年、デジタル庁が実施した「防災分野のデータ連携基盤」に関する実証実験に採択されました。この取り組みでは、複数の防災アプリ間でデータを連携させ、住民の入力負担を軽減する「ワンスオンリー」の実現を目指しています。

  • 目的:災害時の効率的なデータ管理と住民支援。

  • 成果:複数アプリでのデータ重複入力を解消し、適切な支援を迅速化。

  • 今後の展望:データ連携基盤の全国標準化。

参考:『防災分野のデータ連携基盤の実証に関する調査研究』に係る防災DX官民共創協議会を通じたアプリ事業者参画募集(デジタル庁)

▼詳しくはこちら
デジタル庁が防災分野のデータ連携基盤に関する実証実験にポケットサインを採択

全国知事会議での防災DX提唱

講演する梅本(右)=写真提供:全国知事会

2024年8月、全国知事会議において、ポケットサイン代表の梅本滉嗣氏が「防災DX」をテーマに講演。以下の提言が行われました:

  • スマートフォンとマイナンバーカードの活用:避難所管理や個別支援の効率化を実現。

  • 広域連携の重要性:市区町村間のデータ共有と都道府県のリーダーシップを強調。

  • 電子証明書機能のスマホ搭載:マイナンバーカード活用の現実的解決策として提案。

▼詳細はこちら
お知らせ/全国知事会議で防災DXについて講演しました


自治体向けに無料トライアル実施中

ポケットサイン株式会社はマイナンバーカードの普及促進と活用拡大に注力しており、自治体や民間企業との積極的な協業・DXの支援を推進しています。マイナンバーカードを使って何かをしたい時は、ぜひ当社にご相談ください。

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マーケティングチーム

中西 健太

ポケットサイン株式会社のマーケティング担当として、マイナ活用.comのコンテンツ制作などに従事しています。

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