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デジタル庁が提供する「デジタル認証アプリ」とは? 導入メリット・注意点、活用事例を徹底解説

2024-09-18

デジタル庁が2024年6月に「デジタル認証アプリ」をリリースしてから2年が経とうとしています。デジタル認証アプリは行政機関や民間事業者がオンラインサービスでマイナンバーカードを用いた本人認証や電子署名を実施するために広く活用されてきました。この間、スマートフォンでの公的個人認証サービス(JPKI)*を利用した本人確認も普及しています。そして2026年夏にはマイナポータルアプリとの統合も予定されており、ますます利便性が高まると期待されています。本記事では、デジタル認証アプリの概要と仕組み、導入メリットまで最新事情を分かりやすく解説します。

※2024年9月18日に公開した記事を2026年6月時点の最新情報に更新しています。

*公的個人認証サービス(JPKI = Japanese Public Key Infrastructure):マイナンバーカードのICチップに搭載された電子証明書を利用し、オンラインで利用者本人の認証や契約書等の文書が改ざんされていないことを公的に認証する仕組みのことです。安全・確実かつ厳格な本人確認が手軽にできる点が特長です。

目次

デジタル認証アプリ提供開始の背景

近年、EC(ネット通販)やマッチングアプリ、オンライン証券をはじめとして民間企業のオンラインサービスが多様化し、利用者も大きく増加しています。また、地方自治体や国などの行政機関も行政サービスのオンライン化を進めてきました。

その際の本人確認には長らく身分証の画像とセルフィー(自撮り画像)の送信という方法が採用されてきましたが、デジタル技術の進化に伴って本人確認書類の偽造精度が上がり、なりすましや不正アクセスなどのサイバー犯罪が増加しているのも事実です。このため、消費者が安心・安全にWebサービス(オンラインサービス)を利用できるための本人確認の普及が急務となっています。

他方、マイナンバーカードの普及率(人口に対する保有割合)は2026年5月末時点で83.1%まで上昇しており、マイナンバーカードを活用したJPKIをはじめとするeKYC(オンライン本人確認)が、厳格かつ簡便な本人確認の手法として注目されているのです。

・参照:マイナンバーカード交付状況について(総務省)

そこで、デジタル庁は2024年6月、さまざまなサービスにマイナンバーカードを使った本人確認を組み込める「デジタル認証アプリ」の提供を開始しました。

デジタル認証アプリを活用することで、自治体や民間事業者は、本人確認に必要なシステム開発にかかるコストを抑えることが期待できます。デジタル庁は、このアプリを通じて官民連携を促進し、デジタル本人確認市場の拡大を目指しています。

「デジタル認証アプリ」の仕組みを図解

デジタル認証アプリとは、マイナンバーカードを使ったオンラインでの本人確認が簡単にできるアプリケーションです。民間企業が提供するサービスに連携することで、そのサービスでの公的な本人確認が手軽にできるようになります。

例えば、EC(ネット通販)企業が自社ウェブサイトでJPKIによる本人確認を行いたいケースを考えてみましょう。

その企業は、既存の自社ウェブサイトとデジタル認証アプリをAPI連携させることで、JPKIの導入が可能になります。デジタル認証アプリに備えられている外部向けの「認証API」または「署名API」と自社ウェブサイトとをつなぐのです(なお、署名APIを利用する際は、プラットフォーム事業者(後述)を通して、J-LIS*への電子証明書の有効性確認と電子署名の検証を行う必要があります)。

*J-LIS:地方公共団体情報システム機構。マイナンバーカード関連システムや住民基本台帳ネットワークシステム、公的個人認証サービス、コンビニ交付サービスなど各種システムの開発・運営を担う

下図に、消費者からみた認証の流れを整理しています。

本人確認(認証)の流れ

(出所:デジタル庁

ECサイトを利用中、JPKIによる本人確認が必要なステップになると、利用者は自身のスマートフォンで「マイナンバーカードで本人確認」ボタンをタップします(上図左端)。

すると、スマホはデジタル認証アプリの画面に切り替わり、生体認証などの端末の認証方法でログインします。その後、利用者証明用電子証明書の暗証番号(4桁の数字)を入力し(Webサービスによっては券面事項入力補助用の暗証番号=4桁の数字=の入力も必要)、マイナンバーカードをスマホ端末にかざして読み取らせます(上図左から2〜5番目)。

そして、認証を許可するボタンをタップすれば本人確認は完了です。利用中のサービスに戻れば、取引を再開できます。

補足
デジタル認証アプリでは、現時点(2024年9月5日)で「券面事項確認AP」を利用することはできません。また、2024年6月時点では、Androidのスマホ用電子証明書に対応していません。
※↑ 現在はAndroidのスマホ用電子証明書への対応を完了しています(2026年6月末加筆)

「認証API」「署名API」という2つのAPI

デジタル認証アプリには、外部サービスと連携するためのAPIとして、「認証API」と「署名API」の2種類が用意されています。

1. 認証API

マイナンバーカードの「利用者証明用電子証明書」を用いて、オンラインで当人認証を行うためのAPIです。

  • 電子署名の検証と利用者証明用電子証明書の有効性確認結果を連携

  • マイナンバーカードの券面事項入力補助APを用いた4情報連携機能も利用可能

    氏名、住所、生年月日、性別を取得できます。

    個人番号の取得はできません。

  • OpenID Connect / OAuth 2.0 により簡易な組み込みが可能

    認証APIは、広く普及している標準規格であるOpenID Connect / OAuth 2.0に対応しているため、既存システムへの組み込みが比較的容易です。

 ↑(認証APIの仕組み/出所:【民間事業者向け情報】マイナンバーカードで本人の確認を簡単に

認証APIの活用例としては下記が挙げられます。

  • ECサイトやネットバンキングログイン時の本人確認

  • 公共施設やシェアリングサービスなどのオンライン予約時の本人確認

  • ライブ会場等での酒類購入時の年齢確認

2. 署名API

マイナンバーカードの「署名用電子証明書」を用いて、電子署名を行うためのAPIです。

  • 署名値と署名用電子証明書を連携

  • 署名用電子証明書の有効性確認、電子署名の検証は、プラットフォーム事業者(後述)との連携が必須

署名APIの活用例には次のようなものがあります。

  • 公共サービスの電子申請のオンライン本人確認

  • 契約書等の電子署名

  • 犯収法等、各種の法令に対応する本人確認

↑ (署名APIの仕組み/出所:【民間事業者向け情報】マイナンバーカードで本人の確認を簡単に

累計認証件数は600万件を突破

デジタル認証アプリの利用件数は増加しています。デジタル庁によると、2026年4月末の時点で、デジタル認証アプリの利用申し込みが受理された件数(利用申込数)と、同アプリを用いた本人確認や署名機能の本番環境での運用を開始した行政機関と民間事業者の件数(サービスイン数)はそれぞれ下記のように増加しています。

  • 利用申込数:累計514件(前月比20件増)

  • サービスイン数:累計273件(前月比14件増)

また、デジタル認証アプリを通じて実行された認証・署名の件数は次のようになっています(2026年4月末)。

  • 認証件数:累計6,591,188件(前月比509,310件増)

  • 署名件数:累計558,911件(前月比89,038件増)

・参照:デジタル認証アプリの利活用状況に関するダッシュボード(デジタル庁)

2026年夏頃にマイナポータルアプリと統合へ

なお、デジタル認証アプリは2026年夏頃をめどに、同じくデジタル庁が提供している「マイナポータルアプリ」と統合される予定です。これにより、1つのアプリでマイナンバーカードの本人確認を完結できるため、サービス利用者とサービス提供事業者(民間企業、行政機関)双方の利便性が大きく向上すると期待されます。

なお、現在提供されている認証APIと署名APIは互換性が維持されるため、修正対応の必要はありません。

・参考:https://services.digital.go.jp/mynaapp/news/20260122-01/

デジタル認証アプリ導入の3つのメリット

本人確認・電子署名機能を自社サービスに導入する場合、大きく分けて2つの方法があります。

  1. デジタル認証アプリと連携する方法: 開発コストを抑え、比較的簡単に導入できます。

  2. 自社アプリにSDKを組み込む方法: 開発コストはかかりますが、UI/UXを自由に設計できるため、ユーザーにとって最適な体験を提供できます。
    PocketSign VerifyはSDK組み込み方式も提供可能です

①のデジタル認証アプリと連携する主なメリットは以下の3点です。

  • 最高レベルのセキュリティ: デジタル庁が提供する「デジタル認証アプリ」と連携することで、従来のパスワード方式やSMS認証よりも強固なセキュリティを実現できます。なりすましや不正アクセスを大幅に抑制し、顧客の大切な情報を守ります。

  • シームレスなユーザー体験: 公的個人認証サービス(JPKI)を利用することで、スマートフォン上で簡単に本人確認が完了するため、ユーザーの負担を軽減し、スムーズなサービス利用を促進できます。離脱率の低下や顧客満足度向上にも繋がります。

  • コンプライアンス強化: 電子署名法や個人情報保護法など、各種法令に準拠した本人確認・電子署名を実現できます。企業としての信頼性向上にも役立ちます。

特に、ウェブサイトにJPKIを組み込む場合、マイナンバーカードをNFCリーダーで読み取るためのネイティブアプリが必要となりますが、デジタル認証アプリをそのまま活用することで、開発コストを大幅に削減できます。

デジタル認証アプリ導入時の注意点

ただし、デジタル認証アプリの導入を成功させるためには、以下の点に注意が必要です。

  • 実現したいことが、デジタル認証アプリで叶えられるか、機能やユーザー体験をしっかりと確認する

  • 実現したいことが、認証APIか署名APIかをしっかり確認し、プラットフォーム事業者に委託する必要があるかどうかを確認する

デジタル庁のウェブサイトに民間事業者向けのFAQが掲載されていますので、そちらを参照するのも良いでしょう。

・参考:民間事業者向けよくある質問(デジタル庁)

また、②の自社アプリにSDKを組み込む方法では、SDKでマイナンバーカードと通信して署名の生成や証明書の吸い出しを行います。柔軟な機能や独自の付加価値を提供する点がメリットになります。自社サービスの特徴に合わせた独自の本人確認フローを設計したい場合に向いていると言えるでしょう。

なお、当社ポケットサインのAPIサービス「PocketSign Verify(ポケットサイン・ベリファイ)」は、電子証明書を用いたデジタル署名の検証を行うAPIと、SDKの両方を利用できます。

・Pocketsign Verifyについて:https://pocketsign.co.jp/service/pocketsignplatform#verify

マイナンバーカード活用ならポケットサイン

デジタル認証アプリの署名APIを活用するには、プラットフォーム事業者(PF事業者) *を通して、J-LISへの電子証明書の有効性確認と電子署名の検証を行う必要があります。

*プラットフォーム事業者(PF事業者):マイナンバーカード等の電子証明書の有効性確認機能を、民間事業者向けのサービスとして提供可能な民間事業者。

当社は2023年3月に民間事業者としては16社目となるプラットフォーム事業者認定を取得しています。当社が提供している「PocketSign Verify」は、前述のとおりマイナンバーカードを活用したい事業者向けのAPIサービスで、デジタル認証アプリにも対応しています。またマイナンバーカードの券面事項の読み取りSDKなどにも対応済みです。

PocketSign Verifyの特徴

  • デジタル庁「デジタル認証アプリ」の署名APIに対応済み: 公的個人認証サービス(JPKI)を利用した、安全性の高い本人確認を実現

  • スムーズなユーザー体験: シンプルかつ分かりやすいAPI連携で、スムーズな本人確認を実現

  • 柔軟なAPI連携: 既存システムとのスムーズな連携が可能

  • 充実したサポート体制: 導入前の相談から運用開始後のサポートまで、手厚くサポート

PocketSign Verifyの強み

PocketSign Verifyは、プラットフォーム事業者であるポケットサイン株式会社が開発・提供しています。電子署名サービスで培ってきたノウハウと、主務大臣認定を取得したプラットフォーム事業者としての高い信頼性を活かし、お客様の本人確認システム構築を強力にサポートいたします。

また、PocketSign Verifyは、マイナンバーカードを使わずにスマートフォンのみで公的個人認証サービス(JPKI)を利用できる「スマホJPKI」への対応を完了しています。

・参考:PocketSign VerifyがiOSの「スマホJPKI」に対応(2025年6月24日付プレスリリース)

まとめ:デジタル認証アプリで安全・安心なデジタル社会を実現

デジタル化が加速する現代において、本人確認の重要性はますます高まっています。デジタル認証アプリは、企業が安全なサービスを提供し、ユーザーが安心してサービスを利用するための基盤となる重要な技術です。

デジタル認証アプリの署名API連携にご興味をお持ちの方は、ぜひPocketSign Verifyにご相談ください。

▼PocketSign Verifyの詳細はこちら
https://pocketsign.co.jp/service/pocketsignplatform#verify

▼ポケットサインのサービスや取り組みについて、詳しくはこちらをご覧ください。
https://pocketsign.co.jp/

▼問い合わせはこちらから
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マーケティングチーム

高山 琴美

ポケットサイン株式会社の企業向けサービス PocktSign Verify のマーケティングを担当しています。

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