2026-07-10
安心安全な出会いを実現する“先駆者”ペアーズがPocketSign Verifyを導入した理由
エウレカ株式会社のシームレスな本人確認UI/UXの取り組み
恋活・婚活マッチングアプリ「Pairs(ペアーズ)」を運営する株式会社エウレカ(以下 ペアーズ)が、日本で展開するマッチングアプリとして初めて本人確認にマイナンバーカードの公的個人認証サービス機能(JPKI)*を導入してから2年弱が経過しました。累計登録数2700万**を超えるペアーズでは、JPKI導入後もUI/UXの改善などを通じて、厳格な本人確認をシームレスに体験できる仕組みを磨き続けています。リーディングカンパニーとして安心安全の基準をどう引き上げていくのか。ペアーズのJPKI対応を支えるAPIサービス「PocketSign Verify(ポケットサイン・ベリファイ)」の導入背景と、今後の展望について、ペアーズでトラスト&セーフティーを担当するシニアプロダクトマネージャー高山様にお話を伺いました。
*公的個人認証サービス(JPKI = Japanese Public Key Infrastructure):マイナンバーカードのICチップに搭載された電子証明書を利用し、オンラインで利用者本人の認証や契約書等の文書が改ざんされていないことの確認を公的に認証する仕組みのこと。安全・確実かつ厳格な本人確認が手軽にできる点が特長
**2012年のサービス開始以来の累計登録数。2026年4月時点

(株式会社エウレカ シニアプロダクトマネージャー 高山様)
(取材・構成 ポケットサイン株式会社)
*公的個人認証サービス(JPKI = Japanese Public Key Infrastructure):マイナンバーカードのICチップに搭載された電子証明書を利用し、オンラインで利用者本人の認証や契約書等の文書が改ざんされていないことの確認を公的に認証する仕組みのこと。安全・確実かつ厳格な本人確認が手軽にできる点が特長
・参考:【マッチングアプリ初】ペアーズの本人確認にPocketSign Verify採用(2024/8/22公開プレスリリース)
UI/UX改善でJPKIユーザー43%増
ーーペアーズがPocketSign Verifyを導入して、JPKIを活用したユーザーの本人確認が始まってから2年弱が経ちました。
高山様 はい、「マイナンバーカード スキャン認証」を提供してからもう1年かという印象です。シームレスなユーザー体験をいち早く提供することを目指していましたが、想定していたユーザー環境を実現できていると感じています。
ーー本人確認を実施するユーザーは増えているんですか。
高山様 はい、順調に増えていっています。当社は本人確認にJPKI(PocketSign Verify)とセルフィー(容貌の自撮り画像)を用いたeKYCの2つの仕組みを採用しています。その合計で、2025年は2023年と比較して、新規登録ユーザーのうち本人確認を実施したユーザーの割合が24%増えました(2023年1年間の平均と2025年1~5月の平均とを比較)。
ーーJPKIの利用状況はどうでしょうか。
高山様 当社はJPKI導入後に一度、本人確認のUI/UXを変更しており、初期のUIと比べてドロップ(離脱)が少なくなりました。その結果、UI変更後のJPKIによる本人確認の利用数は変更前よりも43%増加しています(UI変更前の2024年12月と変更後の2025年4月それぞれの月間利用者数を比較)。

(ペアーズ様提供)
ーーそれはすごいですね。どのようにUI/UXを変更したのでしょうか。
高山様 UI/UXの一般論として、ユーザーのステップ画面が短い方がドロップが少ないという定説があります。しかしJPKIでマイナンバーカードを読み取らせるステップにおいては、照合番号Bの各項目をユーザーが適切に把握して入力できないという課題があり、離脱につながっていました(上図の左側)。そこで、入力項目を1画面ずつに分け、ステップごとに丁寧なガイドを表示するUIに変更しました(上図の右側)。その結果、ユーザーの離脱が減って通過しやすくなり、JPKIの利用数は43%増加しています。

ーー意外ですね。貴社ではどのようにこの改善点に気付いたのでしょうか。
高山様 離脱状況から判断しました。画面遷移のフロー上、照合番号Bという券面の情報を入力するだけの画面で離脱していることがわかったんです。そのため「券面の情報が記載されている場所をわかりやすく伝えれば離脱を防げるのでは?」という仮説を立てて実行した形です。
例えば、セキュリティコードの入力欄に以前は「セキュリティコード」と書いていました。これを、「カード左下の数字4桁」という表記に変えたんです。セキュリティコードが何を指すのかあまり知られていないので、「マイナンバーカードの左下にある4桁の数字」と伝えたほうが理解しやすいかなと。
常に新しい技術をキャッチアップ
ーー2024年8月にペアーズにPocketSign Verifyが導入されました。マッチングアプリを提供する事業者でJPKIを導入したのは貴社が初めてで、この決断は英断だったと思います。先駆者として導入を決めた背景を教えてください。
高山様 ペアーズは累計登録数が2700万を突破しており、真剣な出会いを求める独身男女のためのプラットフォームとしてリーディングカンパニーの自負があります。そのため、安心安全に向けた取り組みをもっと進めていくべきだという思いがありました。
事業者としての目線とは別に、もう一つ欠かせないのがユーザー目線です。写真を撮りたくないという方やスマートフォンのカメラが壊れているという方が一定数いる中で、JPKIであれば、撮影場所やカメラの状態を問わず本人確認ができるというメリットがあります。

ーー写真を撮りたくないというユーザーさんも一定数いらっしゃるんですね。
高山様 どうしてもピンぼけになってしまうとか、身分証明書の写真をうまく撮れないというケースがあると思います。例えば、ハロウィンやクリスマスのイベント時に他人と盛り上がって、ペアーズを利用するというケースが少なからずあるんですよ。カメラで撮影すると暗闇で正しい写真を撮りづらく、本人確認がうまくいかないケースもありますが、JPKIなら暗闇の中でも本人確認を実行できます。
ーー今後、様々な領域でオンラインでの本人確認はJPKIが主流になっていきます。貴社はかなり早いタイミングで導入されたと思います。
高山様 そうですね。マイナンバーカードが様々なシーンで活用しやすくなることが政府のロードマップとして示されていましたし、マイナンバーカードのICチップは技術的に偽造が困難で、かつICチップ読み取りは利用者にとって利便性が高いので、これは今後普及していくだろうなと思いました。
ーーとはいえ、ファーストペンギンになるのは結構難しいと思います。
高山様 トラスト&セーフティーの仕事はユーザーの安心安全を確立することに尽きます。そのために私たちは常に最新の技術をキャッチアップする必要があります。常に先を見て、新しい技術を取り入れていくことがものすごく重要です。
ーーよく分かりました。ところで、ペアーズにJPKIを組み込むに当たり、弊社のPocketSign Verify以外にも他社の選択肢があったのではないかと思うのですが、PocketSign Verifyに決めた決め手はどういうところにありましたか。
高山様 JPKIに関する開発情報があまり公開されていない中で、臨機応変に親身になってサポートしてくれたことですね。開発に関するドキュメントがネット上で参照できるものが本当に少なくて、複数社とお話した中で御社(ポケットサイン)が一番ドキュメンテーションが豊富であるとわかりました。
加えて、初期のミーティングを通してきめ細やかなテクニカルサポートが期待できると感じたことも大きな要因で、最終的に私達が目指したシームレスなユーザー体験の構築の一助になったと感じています。
ーーありがとうございます。弊社の開発チームが喜びます(笑)。
高山様 御社独自の仕組みがあったことで開発が容易になり、迅速にサービスリリースにこぎ着けることができたのは本当にありがたかったです。
ーーその他、弊社のサポートで良かった点があれば伺えますか?
高山様 CTOの方(※弊社取締役CTOの澤田)が有名なプログラミング大会で賞を取った実績*があって安心感を持ちましたし、当社からの質問にもかなり早くレスポンスを返してくださりました。すごく専門的な開発の質問をしても日をまたがずに返信が来ましたし、質問の意図を理解したうえで答えてくれたということがよく伝わって来ました。これなら信頼関係を築けそうだなと感じましたね。
*弊社CTOの受賞実績については以下を参照
・https://sg.wantedly.com/companies/Pocketsign/post_articles/928118
・https://tech.pocketsign.co.jp/entry/2025/02/26/180622
安心安全な出会いの実現という未来へ

ーー今後、弊社への期待や注文はございますか。
高山様 そうですね、まず、ユーザーの利便性につながるような最新技術等はいち早く取り入れたいですね。そのためにも、情報交換をこれまで通り継続して行いたいです。安心安全の向上の観点で事業者が取り組むべきことは無限にありますので、「あれはどうなっているんでしたっけ?」と壁打ちしながら素早くキャッチアップできたら嬉しいです。
ーー高山様は、安心安全の環境作りを推し進める担当者として、ペアーズを今後どのようにしていきたいと思われていますか?
高山様 こども家庭庁の調査で、既婚者の4人に1人は、出会いのきっかけがマッチングアプリだったという結果が出ています*。マッチングアプリが社会において広く受け入れられる存在になりつつある今、ペアーズが安心して、安全に使えるマッチングアプリであると多くの人に認識してもらえるような環境作りに、今後も絶えず努力していきます。
*こども家庭庁「若者のライフデザインや出会いに関する意識調査」(令和6年11月18日)の28ページから抜粋
ーーありがとうございました。弊社としましても、国の動きには先んじて対応するという社風がありますので、引き続き機能改善を通して貴社への貢献を続けてまいりたいと思います。

