2026-03-04
お知らせ
茨城県水戸市での避難訓練における「ポケットサイン防災」活用の実証レポート
— 避難訓練を“実運用につながる場”にするために —

2025年6月29日、茨城県水戸市にて実施された大規模避難訓練において、当社スタッフが実際に現地に入り、「ポケットサイン防災」を活用した実証実験を支援しました。
災害時の避難所運営では発災直後から、避難者の受付/入退室管理/避難者情報の把握・共有、といった業務を、限られた人員で迅速に行う必要があります。一方で、紙を前提とした運用では、受付の混雑や情報集約の遅れなど、現場負担が大きくなりやすいという課題があります。
本記事では、水戸市での訓練に当社が現地参加したからこそ見えた「デジタルを活用した避難訓練の具体像」と、その示唆をレポートします。
実証実験の背景|避難訓練を“現場検証の場”に
水戸市では、災害時の避難所運営を見据え、実運用につながる検証を重ねています。
従来の避難所運営では、以下のような点が課題として挙げられていました。
職員不在時間帯の入退室管理が煩雑になる
紙による受付・名簿作成に時間がかかり、混雑や情報共有の遅れが生じる
避難者の体調や配慮事項などを十分に把握しきれない
特に情報把握の面では、受付時に詳細な記入を求めづらいという現場特有の課題もあります。
そこで本実証では、弊社の『ポケットサイン防災』を活用し、「住民自身がアプリで受付・情報登録を行い、職員は管理画面で状況を把握する」という運用が、避難訓練の中でどこまで機能するかを検証しました。
訓練前の準備|役割分担と事前設計が鍵

※会場となった茨城県水戸市立渡里小学校
訓練の実施に向けて事前に水戸市へのヒアリングを実施し、避難所環境や当日の運用フローの整理を行いました。
今回の訓練では、対象地区の参加者に事前に「ポケットサイン防災」アプリをダウンロードし、基本情報の登録を行っていただく運用としました。住民向けの説明や周知は水戸市が主体となり、地域ごとの説明会や、登録手順を図解したチラシを活用して実施されています。
当社では、説明資料の内容確認や訓練用のアプリ環境構築を担当しました。
準備段階から現地参加を前提に関わることで、当日の受付が滞らないよう事前設計を行い、訓練当日は大きな混乱なく検証に集中できる環境を整えることができました。
訓練当日の流れ|二次元コードで完結する避難所受付
訓練当日、会場には朝の9時に職員・当社社員が集合し、受付ブースの設営、二次元コードの掲示などを行いました。避難所入口には「ポケットサイン防災」専用の受付窓口を設置。

※「ポケットサイン防災」専用の受付窓口
9時30分と9時45分の2回に分けて、アプリから避難誘導のプッシュ通知をアプリに配信。避難誘導通知を行った約30分後から、該当地区の住民の方が続々と避難所に到着しました。
参加者は、掲示された二次元コードをスマートフォンで読み取ることで受付を完了。操作は非常にシンプルで、多くの方が数秒、説明を行った場合でも1分以内に受付を終え、高齢の参加者も含め、全体として非常にスムーズに進行しました。

※参加者が二次元バーコードを読み取って受付する様子
訓練中は、管理画面を通じて避難状況をリアルタイムで確認しながら、当社社員が職員の方々に対して操作方法の補足説明を行い、実際に管理画面を操作していただく形で検証を進めました。
本格導入ではない実証訓練として、「職員が自ら操作した場合にどの程度直感的に使えるか」「災害時を想定した際に、どこで戸惑いが生じそうか」といった点を、現場で一つひとつ確認しています。
その結果、受付情報や避難状況を画面上で把握する流れについて、実運用を想定した場合の業務イメージを、職員自身が具体的に持てる検証となりました。
参加者の声|「思ったより簡単だった」
訓練終了後、参加した住民の方々にインタビューを行いました。
「案内を見ながら登録したら、思ったより簡単だった。新しいアプリには最初抵抗があったが、やってみたら問題なかった。」
「受付はとてもスムーズ。スマホ決済と同じ感覚でできた。」
「普段からQRコードでチケット利用 や支払いをしているので、違和感はなかった。」
「短時間で必要な情報がそろうのは便利だし、災害時は助かると思う。」
新しいアプリに抵抗感を持つ声もありましたが、事前説明やサポートがあることで、高齢層を含む住民にも無理なく受け入れられる可能性が確認できました。
今回の訓練から見えたポイント
今回、水戸市での避難訓練では、「ポケットサイン防災」を使った避難所受付のデジタル化が多くの住民に受け入れられ、短時間で正確な受付ができることが実証されました。
また、当社スタッフが実際に現地で訓練に参加する中で、以下の点が明らかになりました。
避難訓練でも、実運用に近い形でデジタル受付を検証できる。
事前準備を行うことで、住民のデジタル活用への心理的ハードルは下げられる。
職員は「入力作業」ではなく「状況把握・判断」に注力できる。
避難訓練は、「実施すること」自体が目的ではなく、災害時に現場がどう動けるかを確認する場として設計することが重要だと、現地参加を通じて改めて感じました。
避難所受付・防災DX・避難訓練支援はポケットサイン
自治体における防災訓練は、地域住民の安全・安心を守るための基盤です。ポケットサインは、これまでの豊富な支援実績と「ポケットサイン防災」の機能を通じて、貴自治体の防災訓練が抱える課題の解決、そしてより実践的で効果的な訓練への進化をサポートします。
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