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自治体の災害対策とは?事例7選・基本方針をわかりやすく解説 

2025-12-10

近年、豪雨・地震・台風などの災害が全国で頻発し、自治体の災害対策にはこれまで以上に“実効性”が求められています。住民の避難支援やデジタル活用など、現場は多くの課題に直面していますが、一方で全国を見渡せば課題解決のヒントとなる先進的な取り組みも生まれ始めています。

そこで本記事では、自治体で防災・危機管理・地域づくりを担当されている職員の方に向けて、最新の災害対策の考え方と他自治体の実践事例を整理しました。 前半では自治体が押さえておくべき最新動向と事例7選を、後半ではポケットサインが支援する防災DXの実証・導入事例を取り上げ、災害対応の“これから”をわかりやすく解説します。

目次

自治体の災害対策の全体像|基本方針と最新トレンド

自治体の災害対策は、国が定める「防災基本計画(令和7年版)」に基づき、大きく以下の3つの柱を中心に強化が進められています。

  • 地域防災計画の実効性向上

  • 住民・関係機関との協働体制(共助)の強化

  • デジタル技術の活用による高度化

また、災害対応のプロセスは「予防(平時の備え)」「応急(発災直後)」「復旧・復興」という3つのフェーズで整理されます。特に近年は、個別避難計画の策定や、警戒レベルを用いた避難情報の運用改善、そしてデータの利活用など、国の方針に沿ったアップデートが各自治体で急ピッチで進んでいます。

本章では、こうした基本方針と最新動向を踏まえ、自治体の災害対策が今どのような考え方で組み立てられているのかを整理します。

地域防災計画の策定と更新

地域防災計画は、その地域の地形・人口・想定されるリスクに応じ、避難行動や対策本部の運営、復旧プロセスなどを体系化した「自治体防災の設計図」です。 計画は「予防・応急・復旧」の時間軸で整理され、行政・住民・関係機関がいつ・どう動くかを明確にすることで、初動から生活再建まで一貫した対応を可能にします。

近年は災害の多様化や住民ニーズの変化を受け、計画の見直し頻度が高まっています。 特に、「個別避難計画」の整備や、災害情報のデジタル化と共有基盤の構築など、現場での実用性を重視した更新が進んでおり、計画を単なる書類ではなく“形骸化しない、実戦で使えるツール”へと進化させる動きが広がっています。

地域住民と連携した“共助”体制の強化

災害対応は「自助」「共助」「公助」の組み合わせで成り立っています。しかし、大規模災害発生時において、行政による「公助」だけで全ての対応をカバーするには限界があります。

実際、内閣府が公開した平成26年版の『防災白書』においても、1995年に起こった阪神・淡路大震災で倒壊家屋から救出された人のうち、約7割が自助、約3割が近隣住民による共助※であり、公助(救助隊など)による救出は限られていたことが示されています。このデータは、災害対応の主役が行政だけでなく「地域全体」であることを如実に物語っています。

こうした背景から、国は2014年に「地区防災計画制度」を創設。住民自身が地域の防災計画を作成できる仕組みを整えました。現在、全国3,400か所以上で住民主体の計画づくりが進んでおり、自治体にはこれらの活動をバックアップする役割が求められています。

※引用:みんなでつくる地区防災計画 ~「自助」「共助」による地域の防災~|内閣府

デジタル技術を活用した災害対応の高度化

災害時には「状況の把握」「判断」「住民支援」が同時進行するため、紙や口頭での情報管理では限界があります。そのため令和7年版「防災基本計画」では、避難所運営・被害情報共有・要配慮者支援など、複数分野でデジタル活用を推進する方針が示されました。

国も、防災情報を横断的に共有する「防災デジタルプラットフォーム」の構築を目指しており、現場レベルでも避難所の混雑状況の可視化、自治体間のデータ連携、個別避難計画のデジタル運用などの取り組みが進んでいます。

後述する東京都多摩地域では、広域災害を見据えた情報共有基盤が整備され、平時から共通データを活用し合い、災害時の迅速な連携につなげる仕組みづくりが始まっています。デジタル化は、住民支援の質を高め、災害対応全体のスピードを底上げする鍵となっています。

自治体の災害対策における主な課題

近年、災害リスクが高まり、住民ニーズもより幅広くなっています。その一方で、従来のアナログ中心の運用では十分に対応できず、現場からは「紙中心の運用」「部門間の分断」「人員不足」といった声が上がっています。

本章では、国の最新動向と現場の実情を踏まえ、今まさに解決が急がれている「3つの壁」について整理します。

【課題1】データ活用が進まないことによる「判断の遅れ」

災害発生時、対策本部には避難所の状況、被害箇所、安否情報など、膨大な情報が同時に押し寄せます。 しかし多くの現場では、これらを紙やホワイトボード、あるいは部署ごとにバラバラのシステムで管理しています。

その結果、「ExcelとFAXと電話が飛び交い、誰も全体像がわからない」といった状況に陥り、情報を統合して判断するまでに致命的なタイムラグが発生しています。

▼ 現場で起きていること

  • 情報の分断: 「誰が・どこに・どんな状態でいるか」が即座に把握できない

  • 伝達ミス: 手書き情報の転記ミスや、電話の殺到による回線のパンク

  • 支援の遅れ: 要配慮者の特定に時間がかかり、初動が後手に回る

令和7年版「防災基本計画」でも、この状況を打破するために「共通情報基盤の活用」が明記されました。データ連携の欠如は、単なる非効率ではなく、住民の命を守るスピードを落とす要因となっています。

【課題2】自治体間・官民連携の不足による「対応力の限界」

災害対応を「自らの自治体職員だけ」で完結させることは、もはや不可能です。 しかし、平時の情報共有や役割分担が曖昧なままだと、いざ発災した際に「どこと連携し、誰に何を頼めばいいか」が分からず、応援要請が遅れるケースが散見されます。

▼ 現場で起きていること

  • 広域避難の壁: 隣接自治体との連携手順が決まっておらず、住民誘導が混乱する

  • 民間活力の未利用: 物資輸送やドローン活用など、民間企業の力を借りるルートがない

  • 属人的な連携: 「担当課長の個人的なツテ」でしか応援を呼べない

国は現在、地域間の連携強化を強く推進しており、後半で紹介する「静岡県とSUSAの協定」や「品川区の防災航空隊」のように、官民が互いのリソースを補完し合う体制づくりが急務となっています。

【課題3】人材不足と属人化による「災害対応のリスク」

自治体の防災現場で最も深刻なのが、「担当者の異動(経験の断絶)」「業務の属人化」です。 防災業務は専門性が高いにもかかわらず、数年ごとの人事異動でノウハウがリセットされてしまいます。立派なマニュアルがあっても、それを使いこなせる職員がいなければ、現場は機能しません。

▼ 現場で起きていること

  • 経験のリセット: 前の担当者はわかっていたが、今は誰も詳細を知らない

  • 判断のバラつき: ベテラン職員がいる時は回るが、不在時は機能不全に陥る

  • 形骸化した訓練: マニュアルをなぞるだけで、実践的な判断力が養われない

こうした「人」の課題に対し、国はデジタルリテラシーの向上や、実務を想定したトレーニングの導入を推奨しています。 テクノロジーを使って「誰が担当になっても一定のレベルで対応できる仕組み(標準化)」を作ることが、唯一の解決策となりつつあります。

自治体の災害対策事例・取り組み7選

ここからは、先述した「3つの壁」を乗り越えるために、先進的な取り組みを行っている自治体の事例を7つ紹介します。 「DXによる効率化」「官民連携」「住民の主体性」など、それぞれのテーマに応じた実践的なアプローチは、多くの自治体にとって再現性の高いヒントとなるはずです。

東京都多摩地域(30自治体)|DXツールで避難所受付を比較体験

東京都多摩地域では、東京都市長会とKDDIが実施する「行政のデジタル化」事業の一環として、30自治体の防災担当職員が参加する避難所受付のDX体験会が行われました。本取り組みにはポケットサインも協力し、「紙受付」と「ポケットサイン防災による受付(通常・オフライン・Wi-Fi自動受付)」の4方式を実際に比較していただきました。

職員からは「受付時間が大幅に短縮した」「実際の運用を具体的にイメージできた」といった声が多く寄せられ、DX化の効果を実感する場となりました。特に、通信断を想定したオフライン受付や、専用Wi-Fi接続で自動受付が完了する仕組みは、多摩地域のように自治体数が多いエリアでの実用性が高いと評価されています。

この取り組みは、広域で共通課題を持つ自治体がDXの効果を確認する貴重な機会となり、今後の本格導入に向けた実践的なステップとして注目されています。

出典:東京都多摩地域でDXツールを活用した避難所受付体験を実施 | トピックス | KDDI株式会社

埼玉県入間市|子ども主体の避難ルートづくりで“防災を自分ごと化”

出典: デザインの力で防災力アップ「はるるーと」防災教育キット実証実験

入間市は、消防団・保護者と連携し、子どもたち自身が校内の避難ルートに案内サインを貼る「はるるーと」プログラムを実施しています。

Kids Design賞受賞教材を活用し、体験を通じて災害時の行動を自分ごと化することを目的とした取り組みです。市はI&COと協定を締結し、今後は市内の他校にも展開を予定しています。

出典:「子どもが貼る避難サイン」自治体初の協定で市内展開へ―入間市

東京都品川区 × ハミングバード「防災航空隊はちどり」

品川区とドローンスクール「ハミングバード」は、災害時の被害調査・海岸巡視・避難誘導などに対応する「防災航空隊」を共同で設立しました。操縦士の育成も進めており、ドローンを活用した自治体の実動体制を強化する取り組みとして注目されています。

出典:株式会社ハミングバードと東京都品川区は、『災害時等における無人航空機を活用した支援業務等に関する協定』を締結しました!

兵庫県宝塚市川面地区|住民が避難判断できる“防災スイッチ”の導入

宝塚市川面地区では、5か所の水位確認板を整備し、川の水位が一定に達したら避難を開始する“地域共通のスイッチ”を住民に設定しています。地域ポータルサイトやニュースレターで情報を共有し、住民主体で避難行動を決める仕組みづくりが進んでいます。

出典:防災リーダーと地域の輪 第54回 |内閣府

高知県いの町 × 東京電機大学|AIによる降雨予測「AREA RAIN」実証

東京電機大学・いの町・石垣エンジニアリングは、AIを用いた降雨予測システム「AREA RAIN」の実証実験を開始します。従来の水位計測より早く危険を検知し、住民の早期避難につなげることを目的としています。

出典:高知県いの町の浸水対策に「AREA RAIN」を活用 | 東京電機大学

大阪府枚方市 × DiO|点群データで建物被害を迅速に評価

大阪府枚方市と株式会社DiOは、災害前後の3D点群データを活用し、建物の損壊状況を迅速に評価する仕組みを構築しました。ドローンで取得したデータをもとに、避難所の優先度(トリアージ)を判断することで、救助の効率化と訓練の高度化を両立させています。

出典:ドローン活用の連携協定を締結 ~災害時の迅速な対応力強化へ|株式会社DiO 

静岡県 × SUSA|災害時ドローン活用の包括協定を締結

静岡県は一般社団法人SUSAと協定を結び、災害時にドローンを活用して被害調査・物資輸送・孤立地域支援を行う体制を整備しました。操縦者派遣や共同訓練も含め、県内自治体の防災力向上を目的としています。

出典:迅速な支援を実現! 静岡県とSUSAの災害時ドローン協定|一般社団法人静岡県無人機安全協会

ポケットサインが支援する自治体の災害対策

ポケットサイン株式会社は、自治体の災害対策におけるDXを支援するため、マイナンバーカードを活用した独自のソリューションを提供しています。 デジタル庁の実証事業や全国での導入実績を経て磨き上げられた「ポケットサイン防災」が、なぜ多くの自治体に選ばれているのか。その理由は、現場の課題を解決する「3つの強み」にあります。

「ポケットサイン防災」が持つ3つの強み

1. マイナンバーカード活用による「迅速・確実な」避難所運営

「ポケットサイン防災」は、マイナンバーカードの公的個人認証を活用することで、避難所運営を抜本的に効率化します。 最大の特徴はそのスピードです。実証実験では、従来の紙による受付に比べて約14倍のスピードで避難者登録が完了することを確認しました。

これにより、現場職員の事務負担を劇的に軽減し、本来注力すべき「住民一人ひとりの状況に応じたきめ細やかな支援」にリソースを割くことが可能になります。 また、正確な避難者数を即座に把握できることは、国からの「プッシュ型支援(要請を待たずに物資を送る支援)」をスムーズに受け入れるための重要な基盤となります。

2. 宮城県全域での導入実績と「国のお墨付き」

本サービスは、宮城県内の35市町村全域で導入されており、県と市町村が連携する「広域連携モデル」としての確かな実績があります。 また、その革新性と信頼性は多方面から高く評価されています。

  • 第11回ジャパン・レジリエンス・アワード(強靱化大賞): 「最優秀賞」を受賞。

  • 国の公式リストへの掲載: 「防災DXサービスマップ」や「デジタル地方創生サービスカタログ」に掲載。

国や第三者機関からも信頼性と実用性が認められたサービスであり、安心して導入検討いただけます。

3. 「フェーズフリー」で、いざという時に住民に確実に使われる仕組み

多くの防災アプリが直面する課題に、「いざという時にどのアプリを使えばいいかわからない」「存在を忘れられている」という点があります。 ポケットサインは、一つのアプリの中に「防災」「お知らせ」「地域ポイント」などの機能(ミニアプリ)を格納する「スーパーアプリ」です。日常も非常時も入り口が「ポケットサイン」一つに統一されているため、住民・自治体双方に大きなメリットをもたらします。

  • 住民のメリット:迷わず直感的に使える
    日常的に「地域ポイント」や「お知らせ確認」のミニアプリを使うためにポケットサインを開いているため、操作に慣れ親しんでいます。そのため、パニックになりがちな災害時でも「どのアプリを使えばいいのか」と迷うことなく、使い慣れたアプリを開くだけでスムーズに避難行動に移ることができます。

  • 自治体のメリット:現場での混乱を回避できる
    住民が迷わずアプリを使えるため、発災時の現場で「アプリが見つからない」「使い方がわからない」といった混乱を防ぐことができます。職員が操作説明に時間を取られることなく、避難所運営や要配慮者への対応をスムーズに進められる体制が整います。

デジタルマーケットプレイス(DMP)登録済みで、スムーズな調達が可能

「ポケットサイン防災」は、デジタル庁が提供する「DMP(デジタルマーケットプレイス)」に登録されています。 これにより、導入をご検討の自治体様は、従来のような仕様書作成や入札といった煩雑な調達手続きを省略・簡素化し、スムーズに契約を進めていただくことが可能です。

▼ 関連情報・カタログ

・防災DXサービスマップ:https://bosai-dx.jp/information/2784/
・デジタル地方創生サービスカタログ(2024年冬版):https://digiden-service-catalog.digital.go.jp/#sec4
・DMP(デジタルマーケットプレイス):https://www.dmp-official.digital.go.jp/software/?id=161
・「ポケットサイン防災」サービス紹介サイト:https://pocketsign.co.jp/service/miniapp/dis

自治体向けに無料トライアル実施中

ポケットサイン株式会社はマイナンバーカードの普及促進と活用拡大に注力しており、自治体や民間企業との積極的な協業・DXの支援を推進しています。

自治体の災害対策・避難所運営のDXでお悩みの際は、マイナンバーカードを活用した実践的なソリューションをご提案します。まずはお気軽にご相談ください。

▼問い合わせはこちらから
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マーケティングチーム

中西 健太

ポケットサイン株式会社のマーケティング担当として、マイナ活用.comのコンテンツ制作などに従事しています。

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会社概要

ポケットサイン株式会社は、次世代のデジタルプラットフォームをつくる企業です。
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